真夏の京都を楽しむ ~経緯,初日~ 古本祭へ行く
大学の長期休暇を利用して8/15~8/18の期間で京都に行ってきました。
「この時期の京都は気温、湿度共に高く、こんな時期にわざわざ行くものではない。」
ネットで「夏 京都」と検索すると時折こんな言葉を見つけます。結論から言ってしまうと、全くその通りでした。
ではなぜ、わざわざ不快指数MAXの真夏の京都に行ったかというと、京都の夏の風物詩である
- 五山送り火
- 下鴨納涼古本祭
を見たかったからです。
もちろんこれだけではありませんが、旅のメインはこれです。ところで、五山の送り火はご存知でしょうか。
五山送り火(ござんのおくりび)は、毎年8月16日に京都府京都市左京区にある如意ヶ嶽(大文字山)などで行われるかがり火。宗教・歴史的な背景から「大文字の送り火」と呼ばれることがある。
「大文字焼き」と言えば分かる方も多いと思います
下鴨納涼古本祭とは....
そんなこんなで真夏の京都を旅してきたので、とりあえず、旅行の日記的な感じで一日ずつ綴っていきたいと思います。
一日目
AM 0:10
夜行バスに乗って京都へ出発。
AM 5:42
京都駅に到着。
到着して思いました。
暑い。
高湿度とあいまってなかなかの不快感。自然と顔が険しくなっていきます。
前途多難だなぁ... そう思いつつ、とりあえずスーツケースを京都駅のロッカーに預けます。
これからどこへ行こうか。
そういえば、早朝の伏見稲荷大社って行ったこと無いよなぁ...
前に行ったときは夜だったし... ということで伏見稲荷大社に行くことにしました。
伏見稲荷大社(ふしみいなりたいしゃ)は京都市伏見区にある神社。旧称は稲荷神社。式内社(名神大社)、二十二社(上七社)の一社。旧社格は官幣大社で、現在は神社本庁に属さない単立神社。稲荷山の麓に本殿があり、稲荷山全体を神域とする。
全国に約3万社あるといわれる[1]稲荷神社の総本社である。初詣では近畿地方の社寺で最多の参拝者を集める(日本国内第4位〔2010年〕)[2]。現存する旧社家は大西家。
京都駅からJR奈良線に乗って伏見まで行きます。
AM 6:00
着いたー。
早朝ということもあり人はまばら。
これならいい写真が撮れそうだな。と胸をワクワクさせつつ千本鳥居へ向かいます。
お狐さまが迎えてくれました。
入り口から15分くらいで千本鳥居に到着。
なかなかの密度で鳥居が建っています。
ここへたどり着くまでも何本も鳥居をくぐって来たわけだけれども、低い鳥居が高密度で並んでいるせいか、異世界に迷い込んだ心地がします。なんというか、閉塞感がすごい。少し息苦しい。
観光客が少ないのをいいことに所構わずたくさん写真を撮ってしまいました。
しっかりと三脚を立ててカメラを固定し、低感度でしっかりと絞って撮影しました。
昼間だったらこんな悠長なことしていられないし、早朝に来てよかったですホント。
なんとか満足できる画が撮れました。
ジメッとした不快感から千本鳥居から先に進むのを逡巡しそうになりましたが、せっかくなのでもう少し先の方まで行ってみます。
何本も何本も鳥居をくぐります。
道中、明らかに観光客ではないだろうなという感じの人々とすれ違いました。
スポーツウェアを身にまとってランニングしている小太りな中年男性や、犬の散歩をしている貴婦人。地元の人にとっては、「伏見稲荷大社は山の麓から山頂にかけて参道が伸びているから、適度な起伏があり、気軽な運動にはもってこいなんだよ。」って感じなのかなぁ。
なんというか伏見稲荷大社の別の側面を見れた気がします。
それから適当に足を進めていくとなんとも物々しい雰囲気を放つ場所が....
この世のものではないものが巣食う場所って感じがしました。ここまでくると異世界感を楽しむという気持ちを通り越して怖いです。
このまま先へ行っても同じような道が続くだけなので(過去に体験済み)一旦京都駅へ引き返します。
AM 8:40
再び京都駅。コインロッカーに預けていたスーツケースを手元に。宿のある三条方面へ電車で向かいます。
AM 9:20
宿に到着。スーツケースを預け周辺を散策します。
宿から出て左の方面には錦市場のアーケードが見える。とくに目的はありませんでしたが、とりあえず行ってみました。時間が早いからか、シャッターがしまっている店がちらほらありました。人もまばらで市場と呼ぶにはいささか威勢に欠けるように思えました。
市場独特の匂い、空気感を存分に体感し、アーケードを抜けます。
そこから20分ほどで鴨川に突き当たります。
鴨川沿いをずっと歩いて出町柳方面へ向かいます。
京都の情緒ある建物や橋を見ながら、鴨川はいいなぁと心のなかで呟いてしまいます。
京都の町はそれなりに人通りが多く、お世辞にも歩きやすいとは言えませんが、鴨川沿いは通行人も少なく、道も広いので心に余裕を持って歩けます。
ところどころベンチがあるので自分のタイミングで休憩できるし、ほんとによいところです。
鴨川沿いを歩いて20分経過。
ザックの重さと暑さに負け、ベンチに腰を下ろしました。
あぁー疲れた。とりあえずザックに入れていたお茶を取り出す。夜行バスに乗る前に買ったものなのでぬるいし、なんというか変な味がする。微かに身の危険を感じつつも飲料はこれしかないので仕方なくすべて飲み干してしまいまいた。
鴨川を眺めながら、このまま一日中ずっと眺めているのもアリだなと思いましたが、ベンチを伝ってアリが腕に登ってきたので重い腰を上げて歩き出します。
歩いて15分。加茂大橋に到着。前方になんとも見覚えのある景色が....
鴨川デルタだ!あの飛び石は有名で、いろんなアニメや漫画に登場します。
この景色を見ると、自分が京都にいるという実感が湧きますね。この景色を脳裏に焼き付け、糺の森へ向かいます。
糺の森(ただすのもり、糺ノ森とも表記)は、京都市左京区の賀茂御祖神社(下鴨神社)の境内にある社叢林である。
賀茂川と高野川の合流地点に発達した原生林で、およそ12万4千平方メートル(東京ドームの約3倍)の面積がある。森林の全域が1983年(昭和58年)に国の史跡[注釈 1]として指定を受け、保存されている。また、1994年(平成6年)には下鴨神社全域が世界遺産に登録されている。
AM 11:05
糺の森に到着。
そう。ここで開催されているのが下鴨納涼古本祭。
南北に伸びる馬場に無数のテントが存在しています。全て街の古書店の出店です。
私は無類の本好きではないし、月に何冊か本を嗜むくらいです。それなのになぜ古本市に来たかったのか。それは、私の好きな作家である森見登美彦氏の作中にこの古本市が登場するからです。
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森見登美彦氏は京都を舞台とした本を数多く書かれています。読めばきっと、京都の街を歩くのが楽しくなります。
長い歴史をもつ糺の森と、多くの人に読まれてきた本。両者が見事に溶け合って真夏の京都にささやかな涼をもたらしていました。
しばらく糺の森を練り歩きます。
様々な種類の古本が並べられ、様々な人々がそこにある本を楽しんでいました。
最近の文庫から、時代を感じさせるような雑誌まで。
どこか懐かしさを感じさせます。
こんなところに絶世の美女が。
老若男女問わず、本は共通の娯楽として存在しているのだなと思いましたね。
私が幼い頃は本よりゲームという感じでした。もっとも、ゲームの攻略本は擦り切れるほど読みましたが(笑)
古本市だけでなく、糺の森の新緑をみて癒やされるのもよし。
PM 1:50
お腹が空いたので、近くのコンビニで適当におにぎりとお茶を買って鴨川のベンチでしばらく休憩を取りました。そろそろホテルのチェックイン時刻だし、疲れたので歩いて宿へ向おう。ここから宿までは4kmほど。歩いて行けない距離ではないので電車は使わずに自分の足で向かいました。
PM 2:10
ザー
大雨が降ってきました。あいにく折り畳み傘はスーツケースの中です。携帯するための折り畳み傘なのにスーツケースに入れるという自分のアホっぷりを蔑み、とりあえず雨宿りをしなくてはいけないので京都御所の樹の下に一時退避。この感じだとすぐに止みそうだしなんとかなるでしょう。
PM 2:20
ザー
まだ止みません。木から滴る水滴も無視できない量になってきました。ちゃんと建物に避難しないとダメだと思ったが、あたりを見ても雨宿りできそうな場所がありません。
決死の覚悟で大通りにでて走って横断歩道を渡り、向かいの建物でなんとか雨を凌ぎます。が、すでに体はずぶ濡れ。一日目から大雨に降られるとはツイてないな。そんなことを思いながら雨が止むのを待っていると、雨宿りしていた建物のオーナーのような感じの人が傘をくれました。ありがとうございますぅぅ。ほとんど泣きそうになりながら頂いた傘をさして宿へ向かいました。
PM 2:40
ホテルに到着。
チェックインまで少し時間があったのでロビーに並んでいる雑誌を適当に読みながらやり過ごします。
フロントで手続きをし、部屋に入りました。部屋は二人部屋なので適度に広く、とても清潔感がありました。とりあえず、ずぶ濡れの服を脱ぎ、ほぼ反射的にシャワーをあびました。
んはぁー気持ちいい。
ベットに倒れ込んで気づけば眠っていました。
起きると、後から来る予定だった友人が部屋にいたので近況やあれこれ話してるうちに時間はあっという間に過ぎていきました。
PM 6:00
お腹も空いたので、友人と食事へ出かけます。
友人がここだ。といって入った店は正直言って最悪でした。
居酒屋にしては活気がないし、中途半端に洒落てるし、何より先客が一組のカップルだけ。注文した鳥と野菜のバター炒め的なものも、ボリューム感はまるで無く、塩っ辛い味付け。結局1000円近くを無駄にするは目になってしまいました。勢いで店を選ぶよりも、せっかく京都に来たのだからしっかりと調べてから行くべきでしたね。
このままホテルに戻るのも癪なので、コンビニでビールとおつまみを買って鴨川べりで友人と酒を飲みました。
大雨にふられたり、1000円ぼったくられたり。そんなことはどうでも良くなるくらい、鴨川べりで友人と飲むビールは格別でした。
PM 11:00
明日の朝も早いし疲れたので就寝。
いよいよ明日は五山送り火です。おやすみなさい。