秒速5センチメートルの聖地、種子島に行ってきた。[後編]
前編に続きいよいよ後編。実際に聖地に行ってみました。
二日目
7:00
起床。期待に胸を膨らませて部屋のカーテンを開け放ちます。
おぉ。。。
見覚えのある光景が目の前に広がっていました。
「ピンポンパンポーン。町役場からのお知らせです....」
劇中の音声が脳内再生されます。あぁー来てよかった。
聖地巡礼をする旨を宿のおかあさんに伝えたところ、なんと、自転車を貸してくれるとのことです。はぁー。なんて親切なんだ。。。心から感謝しつつ、自転車に乗って聖地へ出発します。
8:45
花苗の家の前の道路に到着。
残念ながらカブには会えませんでした。
ちなみにすぐ右隣は民家で道路から撮影する形になりますので、撮影する際はくれぐれも気を付けてください。
9:00
旧種子島空港に到着。花苗の家のモデルとなった場所の近くにあります
EDで花苗が貴樹が乗る飛行機を見送るシーンを真似てみました。
もう何年も使われていない空港なので、全体的に寂れていましたが、この雰囲気が個人的にとても好きです。
廃墟好きの人にはたまらないと思います。
10:00
種子島中央高校(旧中種子高校)に到着。
中種子高校だったときには作中同様、校章が書かれていたようですが、今は白く塗りつぶされていますね。
校門を入って、真っすぐ進んだところに事務室があります。そこで許可を取り、校内を撮影しました。
平日だったため、単車置き場には生徒のカブがありました。島の学生はホントにカブで通学してるんですね。すこし羨ましいです。
作中には単車置き場で貴樹を待つ花苗のカットが多く登場しますが、旧校舎の取り壊しがあったようで、もう撮ることは出来ないようです。貴樹の帰りを待つ花苗の真似をしてみたかったので残念です。
余談ですが、貴樹に声をかけられた瞬間の花苗の表情が個人的にとても好きです。純粋な可愛さを感じます。
貴樹が単車置き場に現れなかったときの花苗になったつもりで、高校を後にしました。
11:00
県道75号線に到着。
坂を少し登ったところで撮影。カットは合っていませんが、雰囲気はとても似ていたのでおそらくここらへんが劇中のモデルとして使われているのだと思います。
もう少し合致しそうな位置がありそうなので、リトライしたいですね。。
12:00
中山海岸に到着。
花苗が波に乗る練習をしていた海岸です。私が行ったときは海岸には人気が無く、波の音だけが聞こえました。堤防のあたりでは地元のおじいちゃんが釣りをしています。
とても綺麗な眺めです。ずっと眺めていたくなります。
低位置から波を撮ろうと思ったら、思いの外波が高くて靴に浸水してしまいました。
仕方ないので裸足になって、人がいないのをいいことに思いっきりはしゃぎました。
朝ランチパックを食べて以来、何も食べていないので流石にお腹が空きました。
そろそろ昼食を食べますか。
13:30
ステッピンライオンでランチ。
ジャークチキン(トマト&チーズ)を食べました。注文してからだいぶ時間がかかりましたが、店内の雰囲気やJBLのスピーカーから流れるBGMが心地よくて待つのも苦じゃありませんでした。
中種子町の中心部からそう遠くない場所にあるので、聖地巡礼の際に是非行ってみてください。
15:15
農道の坂道に到着。
花苗の通学路ですね。後ろを向くと、農道の先には水平線が広がっていました。
こんなに美しい景色を眺めていると、なんだか嫌なこともすべて忘れてしまいそうになります。心がどんどん澄んでいくような気がします。
16:30
星原付近に到着。
花苗と貴樹の通学路です。コスモナウトのOPのカットもこの辺らしいのですが、いまいち一致する場所が見つけられませんでした。
辺りは静かで、サトウキビが風に揺れる音だけが聞こえます。
日も傾いてきたので、聖地巡礼最後の場所、アイショップ石堂店へ向かいます。
低速ギアで坂道をゆっくりと登って、下って...また登って....
意外なことに種子島はとても坂が多く、自転車での移動はなかなか大変です。
目的地を目指してペダルを漕いでいると、
とても綺麗な夕焼けに遭遇。新海監督が描く繊細で鮮やかな空がまさに目の前に広がっていました。作中の世界に入り込んでしまったかのようです。
綺麗な夕焼けは今まで何度か目にしたことはありますが、種子島で見たこの夕焼けは今まで生きてきた中で一番綺麗な夕焼けだったと言えるでしょう。
18:45
アイショップ石堂店に到着。
真っ暗な道にポツンと建っていました。花苗と貴樹行きつけのコンビニです。
店内はこんな感じ。照明は控えめです。
レジのおばあちゃんと少し会話をしました。作品が公開されてから何年も経っていますが、まだファンの方々がここに来るんだとか。店内に巡礼ノートがあったので、描かせて頂きました。ホントに色んな所からファンが来てるんですね。中には台湾や中国などから来ている方も。
お決まりのヨーグルッペとデーリィーコーヒーを買いました。
写真を撮っていたら、おそらくファンであろう二人の方々がベンチ横で待機していたので、「撮りますか??」と声をかけると、「ありがとうございます。」と言って、二人とも買ったデーリィコーヒーを撮影していました。
二人は熊本から来たらしく、私と同じように聖地巡礼で種子島に来たようです。
同じ作品を愛する者同士、こうやって会話ができるのは聖地巡礼の醍醐味の一つですね。
最後に
今回、秒速5センチメートルの聖地巡礼を通して、種子島の素晴らしさを知ることが出来ました。普段見ることの出来ないような美しい景色もそうですが、何より島の方々が親切です。いままで旅をしていて、人の暖かさに触れる機会というものはあまり無かったのでとても新鮮でした。アイショップ石堂店の横で飲んだヨーグルッペとデーリィコーヒーの味は一生忘れないでしょう。
今度また種子島に行きたい。。。。